ミィ (17)

     ミィの子育て


ミィはまったく献身的に子猫の世話をする

”ん、ゴロニャ〜ン”と箱の外から呼びかける

すると、箱の隅に折り重なっていた子猫たちは、スイッチが入った玩具のようにミュ〜ミュ〜啼きながら右往左往し始める

ミィはスローモーションで注意深く箱の中に飛び入ると、舐めるたびにコロコロころがる子猫たちを、喉をならしたり、低い声でないたり、前足で軽くおさえたりしながら(多分、人間があやしたり、すかしたりするような)一匹一匹丁寧になめてやる

それが終わるとゴロリと横になる

子猫たちは、押し合いへしあい、我さきにとふんずけたり、押しのけたり仁義なき戦いをしながら乳にさばりつく

ずっとリンゴ箱に張り付いて見ているわたしは…

時々、乳のよくでる乳首をいつも独占する大きな子猫を持ち上げ、ムー、プチ!(食らいついたら離さない)
みたいにもいでいつも押しのけられて貧乏くじをひいている小さい子猫と入れ替えてやる

そしてきちんと並べ、透きとおるような極小の手を動かして一心に乳をのむ子猫たちを満足してみる

”ふふ、可愛い”


ミィがわたしの顔を見て ニャーン! と啼く
(よけいなことしないであっちに行って!)

「はいはい、分かりました」

充分に満足したわたしは、ようやくリンゴ箱を離れます



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